歴代宝案訳注本全15冊刊行記念連続講座第3回「宝案から読み解く琉球の交易ネットワーク」を開催しました。
2022年10月29日(土)、歴代宝案編集委員の濱下武志氏(公益財団法人東洋文庫研究部長)による第3回目の講座が行われました。講師の都合により、急遽滞在先の中国・広州にある中山大学の研究室からのオンライン形式での講座となりました。あいにく講座開始直後、回線が不安定となり、講師との通信が途絶えたため、予め用意したあった録画放映での対応となりました。
講座では、琉球が福州で行っていた朝貢貿易について、イギリス側の資料も引用しながら、琉球が単に中国への朝貢貿易という、二国間の枠に止まらない、世界規模の交易ネットワークをたくみに利用していたことを解説されました。その後、回線の復旧に伴い、直接、講師による補足説明の時間を設けることができました。参加者からは、「『歴代宝案』の編さんにあたって参考にした資料の豊富さに驚いた」「朝貢貿易がダイナミックで世界史的な動きであったことが理解できた」などの感想や、「次回は是非、実際にいらしていただいて直接受講したい」との期待が多く寄せられました。
当日の資料はこちら → PDF
【参考文献】
川勝守「環中国海地域間交流と明帝国冊封体制―沖縄県『校訂本・歴代宝案』による新研究―」
次回以降の講座の詳細についてはこちらをご参照ください。 → リンク
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