歴代宝案訳注本全15冊刊行記念連続講座第4回「王国末期の外交課題と宝案」を開催しました。

 2022年11月5日(土)、歴代宝案編集委員の西里喜行氏(琉球大学名誉教授)をお招きして、「王国末期の外交課題と宝案」と題して講演していただきました。
 西里氏は、『歴代宝案訳注本』第13冊~第15冊の訳注をご担当されましたが、この時代は1840年代~1860年代の琉球王国末期にあたります。今回は、第15冊の内容を中心に、琉球―中国間の朝貢・冊封、琉球―薩摩間の江戸立ち、といった従来の外交システムが19世紀中頃の世界史的な時代の大転換期に揺らぐ中で、琉球がどのように自己決定権を行使していったのか、テーマ別に分類し、実際に訳注本を読みながら説明していただきました。
 その重厚な内容に、予定の時間を大幅に超過してしまいましたが、「先生のご研究に対する熱意が、力強いご講義から伝わってきた」「重要なトピックが盛りだくさんで、時間が足りなかった」「琉球が独立国として自己決定権を行使し、外国と交渉するなど、深く興味がわいた」など、さまざまな感想が寄せられました。

講師の西里喜行氏
会場の様子①
会場の様子②

当日の資料はこちら → PDF①PDF②PDF③

【参考文献】

紙谷敦之「江戸上り」琉球新報社編『新琉球史―近世編(下)」1990年

「琉球國米國條約書」外務省外交史料館所蔵(外部リンク:アジア歴史資料センター)

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