1-32-12　世子尚寧の、冊封使の迎接のため使者馬似竜等を遣わす執照（一六〇四、九、一八）
琉球国中山王世子尚（寧）、天使を迎接する事の為にす。
今、特に使者・通事等の官を差わし、夷梢を率領し、海船一隻に坐駕し、咨文を齎捧し、前来して迎接し導駕せしむ。拠りて差去する員役は、別に文憑無くば誠に所在の官司の盤阻して便ならざるを恐る。王府、除外に今、洪字三十四号半印勘合執照を給し、通事金応魁等に付し、収執して前去せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官兵の験実に遇わば、即便に放行し、留難し遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。須らく執照に至るべき者なり。
計開
使者二員　馬似竜　顧庇　人伴六名
通事二員　王立威　金応魁　人伴四名
管船火長・直庫二名　陳華　馬武達
封船に坐駕する夷梢二十名
梢水共に八十八名
右の執照は通事金応魁等に付し、此れに准ぜしむ
万暦三十二年（一六〇四）九月十八日給す
執照