1-30-25　世子尚元の、赴京の官員の接回のため使者馬寧久等を遣わす執照（一五六一、一、二六）
琉球国中山王世子尚元、朝京の官員を接回する事の為にす。
本国は嘉靖三十八年（一五五九）に貢期に適当すれば、特に正議大夫蔡廷会等を差わし、本国の小船二隻に坐駕して共に礼儀を載せ、進貢し謝恩せしむるに、福建布政使司の、例に照らして摘発し先に回国せしむるを蒙る。今照らすに、原差わせる正議大夫蔡廷会・使者馬良詮・都通事梁灼併びに人伴安丹也等、表を齎し京に赴けば、船無くして以て回国し難し。
此の為に今、特に使者・通事等の官の馬寧久・鄭禄等を遣わし、宇字十四号半印勘合執照を給付し、夷梢を率領して本国の小船一隻に坐駕し、福建等の地方に前去して正議大夫蔡廷会等を接回し回国せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難して因って遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
今開す
使者二員　馬寧久　馬佳尼　人伴四名
通事一員　鄭禄　人伴二名
管船火長・直庫二名　林葉　彭加尓
梢水共に一百人
嘉靖四十年（一五六一）正月二十六日
右の執照は通事鄭禄等に付し、此れに准ぜしむ
朝京の官を接回す／等の事の為にす　執照