2-06-23　世曾孫尚敬の、赴京の使臣の接回のため都通事梁承寔等を遣わすむねの執照（一七一三、一一、九）
琉球国中山王世曾孫尚（敬）、進貢の官員を接回する事の為にす。
切照するに、康煕五十一年冬は応当に入貢すべきの期なり。特に耳目官毛九経・正議大夫蔡灼・都通事阮瓉等を遣わして、梢役を率領し、海船二隻に坐駕し、閩に来りて表章・方物を齎捧せしむ。已経に貴司に移咨し、起送して進京し聖禧を叩祝す。進京の官伴及び存留の官伴を除き、其の余の員役は仍お原船に坐し、本年九月内に于て方に国に回るを見る。但だ入覲の官伴及び存留の官伴は例として該に船を発して接回すべし。久しく閩の地に淹りて以て天朝の廩餼を糜すに至らず。此の為に特に都通事梁承寔・使者毛慎思等を遣わし、水梢・人伴共に計八十員名を帯領し、海船一隻に坐駕して前来し、皇上の勅書併びに欽賞の物件を迎接し、貢使毛九経と同に一斉に国に回らしめんとす。
茲に所拠の差去する員役は別に文憑無ければ、誠に所在の官軍の阻留して便ならざるを恐る。此の為に理として合に執照を給発して以て通行に便ならしむべし。今、王府の義字第九十六号半印勘合の執照を給して存留通事蔡文河等に付し収執して前去せしむ。如し経過の関津及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば即便に放行し、留難し遅悞して便ならざるを得しむる毋かれ。須らく執照に至るべき者なり。
計開
都通事一員　梁承寔　人伴四名
使者二員　毛慎思　東国桂　人伴八名
存留通事一員　蔡文河　人伴六名
管船火長・直庫二名　鄭佑　長立功
水梢共に五十六名
右の執照は存留通事蔡文河等に付す。此れを准ず
康煕五十二年（一七一三）十一月初九日給す