1-35-07　国王尚貞の、赴京の官員を接回するため都通事金元達等を遣わす執照（一六八五、一一、一二）
琉球国中山王尚貞、進貢の官員を接回する事の為にす。
照得するに、康煕二十三年（一六八四）十一月二十五日、会典に欽遵して特に耳目官呉世俊・正議大夫鄭永安・都通事鄭明良等を遣わし、彝梢を率領して海船二隻に坐駕し、方物を装載し表を齎して進貢し、合行に貴司に移咨して起送して進京し、聖禧を叩祝せしめたるべし。
進京の官伴及び存留在馹の官伴を除く外、其の余の員役と謝恩の使臣毛国珍等の員伴とは、本年七月内、方に見に回国す。且つ進京の呉世俊・鄭永安等、京より回りて滞閩すれば天朝の廩給を虚費するを恐る。臣、敝国に在りて効順し、愚衷は実に荷安し難し。旧例に遵依して今特に都通事金元達・使者呉輝之等を遣わし、水梢共に八十一員名を率領して海船一隻に坐駕し、前来して接回せしむ。
拠りて今差去する員役は、別に文憑無くば誠に所在の官軍の盤阻して便ならざるを恐る。合行に給照すべし。今、義字第三十九号半印勘合執照を給して存留通事梁邦基等に付し、収執して前去せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難し遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。須らく執照に至るべき者なり。
計開
都通事一員　金元達　人伴七名
使者二員　呉輝之　趙世勲　人伴一十名
存留通事一員　梁邦基　人伴六名
管船火長・直庫二名　金邦鼎　丙超才
水梢共に五十二名
右の執照は存留通事梁邦基等に付し、此れに准ぜしむ
康煕二十四年（一六八五）十一月十二日
執照