1-32-08　世子尚寧の、硫黄の補貢のため使者蔡宝等を遣わす執照（一六〇〇、二、二三）
琉球国中山王世子尚（寧）、磺斤を補進す等の事の為にす。
今、特に使者・通事等の官の蔡宝・鄭俊等を遣わし、人伴・夷梢を率領し、小船一隻に坐駕し、生硫黄三千斤を装載し、福建等処承宣布政使司に解赴して告稟し交納せしむ。所拠りて今差去する人員は、別に文憑無くば、誠に所在の官司の盤阻して便ならざるを恐る。王府、除外に今、洪字第二十一号半印勘合執照を給し、都通事鄭俊等に付し、収執して前去せしむ。沿途の処所の巡海の哨船の官軍及び衛所・巡司等の衙門の官吏、如し印信執照に遇わば験実して即便に放行し、阻滞し留難して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
計開
使者三員　蔡宝　金松　馬佳泥　人伴六名
通事二員　鄭俊　王立思　人伴五名
管船火長一名　陳営
梢水共に三十八名
右の執照は都通事鄭俊等に付し、此れに准ぜしむ
万暦二十八年（一六〇〇）二月二十三日給す
執照