1-30-19　世子尚元の、赴京の官員の接回のため使者馬加泥等を遣わす執照（一五五八、一、二一）
琉球国中山王世子尚元、朝京の官員を接回する事の為にす。
本国は嘉靖三十六年（一五五七）に貢期に適当すれば、特に正議大夫蔡廷会・長史蔡朝器等を差わし、海船及び本国の小船共に二隻に坐駕して礼儀を装載し、進貢し謝恩せしむ。福建布政使司の例に照らして小船を摘発し先に回らしめて以て遠望を慰むるを蒙る。今照らすに、原差わせる長史蔡朝器・使者尹徳美・通事鄭祐并びに人伴烏剌瑞、表を齎し京に赴けば、船無くして以て回国し難し。
此の為に今、特に使者・通事等の官の馬加泥等を差わし、宇字五号半印勘合執照を給付し、夷梢を率領して本国の小船一隻に坐駕し、福建等の地方に前去し、長史蔡朝器等を接回して回国せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難して因って遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
今開す
使者二員　馬加泥　馬南比　人伴四名
通事一員　沈文　人伴二名
管船火長・直庫二名　林華　越都郎
梢水共に一百三十八名
嘉靖三十七年（一五五八）正月二十一日
右の執照は通事沈文等に付し、此れに准ぜしむ
朝京の官員を／接回する事の為にす　執照