1-30-12　国王尚清の、進貢のため長史梁炫等を遣わす執照（一五五三、二、一〇）
琉球国中山王尚清、進貢等の事の為にす。
今、特に長史梁炫を遣わし、使者・通事等の官と同に、表箋文各一通を齎捧せしむ。本国の小船一隻に坐駕して馬六匹・硫黄一万斤を装載し、京に赴き進貢す。所拠りて今差去する人員は、別に文憑無くば誠に所在の官司の盤阻して便ならざるを恐る。王府、除外に今、黄字六十八号半印勘合執照を給して存留在船通事蔡朝器等に付し、収執して前去せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難して因って遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
今開す　　　赴京の
長史一員　梁炫
使者一員　達魯嘉尼
都通事一員　鄭憲　人伴十八名
存留在船使者二員　嘉満度　馬勃都
存留在船通事一員　蔡朝器　人伴六名
管船火長・直庫二名　林華　葛自連
梢水共に一百四十五名
嘉靖三十二年（一五五三）二月初十日
右の執照は存留在船通事蔡朝器等に付し、此れに准ぜしむ
進貢等の／事の為にす　執照

注＊この進貢については『明実録』嘉靖三十二年十二月戊子の条に記事がある。