1-29-21　世子尚清の、進貢のため正議大夫梁椿等を遣わす執照（一五三三、八、二〇）
琉球国中山王世子尚清、進貢等の事の為にす。今、特に正議大夫梁椿・使者馬吾刺等を遣わし、表文一通を齎捧せしむ。黄字号海船一隻に坐駕し、馬一十五匹・硫黄二万斤を装載して京に赴き進貢す。所拠りて今差去する人員は、別に文憑無くば誠に所在の官司の盤阻して便ならざるを恐る。王府、除外に今、黄字十六号半印勘合執照を給して存留在船通事梁顕等に付し、収執して前去せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難して因って遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
今開す　　　赴京の
正議大夫一員　梁椿
使者二員　馬吾刺　麻布度
通事一員　陳賦
存留在船使者一員　丘刺子
存留在船通事一員　梁顕
人伴二十三名
管船火長・直庫二名　田祥　闍班那
梢水共に一百四十名
嘉靖十二年（一五三三）八月二十日
右の執照は存留在船通事梁顕等に付し、此れに准ぜしむ
進貢等の／事の為にす　執照

注＊この進貢については『明実録』嘉靖十三年三月戊辰の条に記事がある。