1-28-17　国王尚真の、謝恩のため王舅馬審礼等を遣わす執照（一四八六、九、二五）
琉球国中山王尚真、謝恩等の事の為にす。
今、特に王舅馬審礼を遣わし、長史鄭玖等と同に、表文一通を齎捧せしむ。及び仁字号海船一隻に坐駕し、馬一十五匹・硫黄二万斤・鍍金銅結束螺鈿靶鞘衮刀五把・鍍金銅結束紅漆靶鞘衮刀五把・鍍金銅結束線紮靶螺鈿鞘腰刀五把・鍍金銅結束線紮靶紅漆鞘腰刀五把・胡椒五百斤・檀香二百斤・象牙一十六条共に重さ二百斤・束香二百斤を装載し、京に赴き大明の御前に進謝す。所拠りて今差去する人員は、別に文憑無くば誠に所在の官司の盤阻して便ならざるを恐る。王府、除外に今、玄字五十四号半印勘合執照を給して存留在船通事梁寛等に付し、収執して前去せしむ。如し経過の関津把隘の去処及び沿海巡哨の官軍の験実に遇わば、即便に放行し、留難して因って遅悞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の執照は須らく出給に至るべき者なり。
今開す　　赴京の
王舅一員　馬審礼
使者三員　梁慶　越逢是　亜沙度
都通事一員　程璉
人伴二十三名
存留在船通事一員　梁寛
火長　高賢
管船直庫　闍那
梢水百八十名
成化二十二年（一四八六）九月二十五日
右の執照は存留在船通事梁寛等に付し、此れに准ぜしむ
謝恩等の事　執照