1-26-08　世子尚寧の、進貢のため正議大夫鄭礼等を遣わす符文（一五九一、閏二、□□）
琉球国中山王世子尚（寧）、進貢等の事の為にす。
今、特に正議大夫鄭礼・使者馬良臣等を遣わし、表文一通を齎捧せしむ。小船一隻に坐駕し、馬四匹・生硫黄一万斤を装載して京に赴き進貢す。仍お礼部に赴き告稟して交納せしむる外、今、洪字第四号半印勘合符文を給して前去せしむ。沿途の各該地方の関津把隘の去処及び駅逓・巡司等の衙門の官吏は、往廻して彼に到らば、即便に験実して放行し、阻滞し留難して便ならざるを得しむる毋れ。須らく出給に至るべき者なり。
計開　赴京の
正議大夫一員　鄭礼　人伴一十名
使者一員　馬良臣　人伴五名
都通事一員　鄭廸　人伴三名
存留在船使者二員　菊寿　毛喜　人伴四名
存留在船都通事一員　鄭逅　人伴三名
附搭の土夏布二百匹
右の符文は都通事鄭廸等に付し、此れに准ぜしむ
万暦十九年（一五九一）閏二月□□日給す
進貢の事の為にす　符文

注＊『明実録』万暦十九年十一月辛卯の条に関連の記事がある。なお、本文書以降、符文にも勘合番号が記され、文章も執照とほぼ同様になる（〔二三-〇一〕注（2）参照）。
（1）□□日　執照〔三一-三〇〕によれば十四日。