1-25-28　国王尚清の、進貢のため正議大夫蔡廷会等を遣わす符文（一五五一、八、一六）
琉球国中山王尚清、進貢等の事の為にす。
今、特に正議大夫蔡廷会を遣わし、長史梁炫等と同に、表文一通を齎捧せしむ。海船一隻に坐駕し、馬一十匹・硫黄一万五千斤を装載し、京に赴き進貢し、仍お礼部に赴き告稟して進収せしむる外、茲の諭遣を承くれば、途に在りて遅滞して便ならざるを得しむる毋れ。所有の符文は須らく出給に至るべき者なり。
今開す　赴京の
正議大夫一員　蔡廷会
使者一員　邁志剌
都通事一員　金昇
人伴十八名
存留在船使者二員　麻山魯　馬勃度　人伴四名
存留在船通事一員　陳継成　人伴二名
国王附搭の蘇木一千五百斤・胡椒五百斤
嘉靖三十年（一五五一）八月十六日
右の符文は正議大夫蔡廷会・都通事金昇等に付し、此れに准ぜしむ
進貢等の／事の為にす　符文

注＊この進貢は風のため船が宮古島より帰国して中止された。蔡廷会の家譜（『家譜（二）』二五四頁）ならびに陳継成の家譜（『家譜（二）』四八九頁）および〔三〇-一三〕〔三〇-一四〕参照。
（1）馬勃度　対応する執照〔三〇-一〇〕では馬勃都とある。