1-17-03　国王尚巴志より礼部あて、進貢の咨（一四三七、三、二三）
琉球国中山王尚巴志、朝貢等の事の為にす。
今、事理を将て開件し、合行に咨して施行を請うべし。須らく移咨に至るべき者なり。
計　件
一件、朝貢の事。今、長史梁求保・達福期・明泰、通事陳康等を遣わし、共同に表文一通を齎捧し、及び永字等号海船三隻に坐駕し、硫黄四万斤・馬五十五匹を装載して管送し、京に赴き朝貢せしむ。咨して施行を請う。
一件、番貨の事。所有の蘇木等の物を附搭して前来す。煩為わくは例に照らして奏して給せんことを。施行せよ。
右、礼部に咨す
正統二年（一四三七）三月二十三日
朝貢等の事
永字船一隻　通事蔡瀼　馬二十匹／硫黄一万五千斤大
地字号船一隻　硫黄官報一万斤大　馬十五匹
勇字号　硫黄官報一万五千斤大　馬二十匹　通事李敬
咨

注（1）開件　ことがらを書き出す。
（2）梁求保　この入貢は『明実録』正統三年二月己卯の条に記事がある。
（3）達福期　正統七年（一四四二）にも進貢した記録がある（『明実録」正統七年四月丁酉の条）。
（4）明泰　正統七年（『明実録』正統七年十二月甲寅の条）と、成化八年（〔一七-一八〕）に進貢した記録がある。
（5）蔡瀼　一四〇一-四三年。久米村蔡氏（儀間家）の二世（『家譜（二）』二四八頁）。